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月別アーカイブ: 2026年7月

地盤災害を未然に防ぐ

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~地盤災害を未然に防ぐ~

 

地質・土質調査業の役割は、建物をつくる前に地盤の強さを確認することだけではありません。

大雨による斜面崩壊、地震による液状化、盛土の沈下、河川堤防の変状、道路の陥没など、地盤に関係する災害やトラブルを防ぐためにも調査技術が活用されています。

地盤は目に見えないうえ、場所によって性質が異なります。さらに、雨、地下水、地震、工事などの影響を受けて変化します。

そのため、現場で得たデータを分析し、将来どのような変化が起こる可能性があるかを予測する技術が重要です。

今回は、防災や維持管理を支える地盤解析と、進化を続けるデジタル技術について紹介します😊

複数の調査結果から地質断面をつくる🗺️

ボーリング調査では、調査地点ごとに地層の種類や深さを記録します。

しかし、ボーリング孔は地盤の一部分を細く確認したものです。その地点だけの情報では、地層が周辺へどのように広がっているかは分かりません。

そこで、複数地点の柱状図、地形、露頭、過去の調査資料などを比較し、地層の広がりを推定します。

調査地点同士を結び、地下の地層を横から見たように表現したものが地質断面図です。

地層は必ずしも水平に広がっているわけではありません。傾斜していたり、途中で途切れていたり、断層によってずれていたりすることがあります。

昔の谷を土で埋めた造成地では、同じ敷地内でも盛土の厚さが大きく異なる場合があります。

地形や土地の成り立ちを理解しながら地層をつなぐには、地質学的な知識と経験が必要です🔍

支持力と沈下を予測する地盤解析🏗️

建物や橋梁をつくると、地盤には大きな荷重が加わります。

地盤が荷重に耐えられなければ、基礎が沈み込んだり、周囲の地盤が盛り上がったりする可能性があります。

調査で得たN値、土の強度、圧密特性などを使用し、地盤がどの程度の荷重を支えられるかを計算します。

また、構造物の完成後に発生する沈下量や、沈下が進む期間も予測します。

重要なのは、沈下量の大きさだけではありません。

建物全体が均等に沈下する場合よりも、一部分だけが大きく沈む不同沈下のほうが、建物へ深刻な影響を与えることがあります。

地層の厚さや硬さが敷地内で異なる場合は、基礎の場所ごとに沈下量が変わる可能性があります。

解析結果を基に、直接基礎、杭基礎、地盤改良などの方法を比較します。安全性だけでなく、施工性、費用、周辺環境への影響も含めて検討します。

液状化の可能性を評価する🌊

地震時に注意が必要な地盤現象の一つが液状化です。

地下水で満たされた緩い砂地盤が強い揺れを受けると、砂粒同士のかみ合わせが弱まり、地盤が液体のような状態になることがあります。

液状化が起こると、建物の沈下や傾斜、マンホールや地下構造物の浮き上がり、道路の変形などが発生する可能性があります。

液状化判定では、地層の種類、N値、粒度分布、地下水位、想定される地震動などを確認します。

地下水位より上にある地盤や、粘土分を多く含む地盤は、一般的に液状化の対象になりにくいと考えられます。

一方、地下水位が高く、粒のそろった緩い砂層が存在する場合には注意が必要です。

液状化の可能性が高い場合には、地盤を締め固める、排水性を高める、固化材で地盤を固める、杭で支持するなどの対策を検討します。

斜面崩壊を防ぐ調査技術⛰️

山間部や造成地では、斜面の安定性を確認することが重要です。

斜面を構成する土や岩が弱い場合、大雨や地震をきっかけに崩壊する可能性があります。

斜面調査では、地形、地質、亀裂、湧水、植生、過去の崩壊跡などを確認します。

地表に小さな段差や亀裂が見られる場合は、斜面が少しずつ動いている可能性があります。

ボーリング調査を行い、軟弱な地層や滑りやすい面が地下に存在しないかを調べます。

地下水は斜面の安定性へ大きな影響を与えます。雨水が地中へ浸透すると、土の重量が増えるだけでなく、土粒子を押し付ける力が弱まり、斜面が滑りやすくなります🌧️

観測孔を設置して地下水位を測定したり、地中へ計測器を入れて斜面の変位を確認したりします。

調査結果を使って斜面安定解析を行い、安全率を計算します。

必要に応じて、排水ボーリング、擁壁、アンカー工、杭、法面保護工などの対策を検討します。

地すべりの動きを計測する📏

地すべりは、広い範囲の土塊が地下の滑り面に沿ってゆっくり移動する現象です。

急激に崩れる場合だけでなく、数か月、数年かけて少しずつ動くこともあります。

地表の測量、GNSS、伸縮計、傾斜計、孔内傾斜計などを使って、地盤の動きを継続的に観測します。

孔内傾斜計では、地中に設置した管の傾きを測定し、どの深さで変位が集中しているかを確認します。

特定の深さで変位が増えている場合、そこに滑り面が存在する可能性があります。

地下水位や降雨量のデータと変位量を比較すれば、大雨の後に地すべりが活発になるかなどを把握できます。

継続観測では、計測器を正しく設置し、同じ条件で測定を続けることが重要です。

わずかな変化を捉えるため、測定誤差や機器の劣化にも注意しなければなりません。

地盤改良の品質を確認する🔧

軟弱地盤に建物や道路をつくる場合、セメント系固化材を混ぜたり、砂杭を施工したりして地盤を改良することがあります。

地盤改良工事では、施工しただけでなく、計画どおりの強度や範囲が確保されているかを確認する必要があります。

改良体から試料を採取して一軸圧縮試験を行ったり、コアボーリングによって連続性を確認したりします。

施工中の材料使用量、攪拌回数、施工深度などの記録も重要です。

地中に施工されるため、完成後は直接見えません。記録と品質試験によって、見えない改良体の性能を確認します。

土質によっては、同じ量の固化材を使用しても強度の出方が異なります。

有機物を多く含む土や水分の多い土では、固化しにくい場合があります。施工前に室内配合試験を行い、必要な固化材量を検討することが大切です🧪

ドローンと3次元計測の活用🚁

近年、地質・土質調査でもドローンや3次元レーザースキャナーが活用されています。

ドローンを使えば、人が近づきにくい急斜面や崩壊地を上空から撮影できます。

広い範囲の地形や亀裂、湧水跡などを確認し、調査計画を立てる資料として活用できます。

複数方向から撮影した写真を解析し、地形の3次元モデルを作成することも可能です。

過去の3次元データと比較すれば、斜面が削られた場所、土砂が堆積した場所、地形が変化した範囲を把握できます💻

レーザースキャナーでは、地表面の形状を大量の点群データとして取得します。

現地測量だけでは確認しにくい細かな地形変化を立体的に記録できることが特徴です。

ただし、樹木や草が密集している場所では、地表面を正確に取得しにくい場合があります。現地踏査やボーリング調査と組み合わせることが重要です。

GISで調査データを一元管理する🗺️

地質・土質調査では、ボーリング位置、柱状図、地形、地下水位、災害履歴など、多くの情報を扱います。

GISを活用すれば、それらの情報を地図上で重ね合わせて管理できます。

過去に調査したボーリング地点を表示し、周辺の地盤情報を確認すれば、新しい調査計画を立てる際の参考になります。

土地利用、標高、傾斜、河川、活断層、浸水想定区域などの情報と組み合わせることで、地盤リスクを広い視点から評価できます。

ただし、古い調査データでは、位置や標高の精度が現在と異なる場合があります。

資料の作成年代や調査方法を確認し、情報の精度を理解したうえで使用する必要があります。

デジタル技術と技術者の経験を組み合わせる🤝

AIやデジタル技術が進歩すると、大量の地盤データを整理し、地層や災害リスクを予測しやすくなります。

しかし、地盤は地域ごとに成り立ちが異なり、同じ数値でも意味が変わることがあります。

機械が示した結果をそのまま採用するのではなく、現地の地形、土の状態、地下水、施工履歴などを確認することが必要です。

小さな湧水、地表の亀裂、植物の傾き、周辺住民から得た過去の情報など、数値化しにくい情報が重要な手がかりになることもあります。

デジタル技術は技術者の判断を置き換えるものではなく、より正確な判断を支援する道具です。

地質・土質調査は地域の未来を守る仕事🌟

地盤に関する災害やトラブルは、一度発生すると建物や道路だけでなく、人々の生活や地域経済へ大きな影響を与えます。

だからこそ、問題が起こってから調べるのではなく、事前に地盤の特徴を知り、必要な対策を行うことが重要です。

地質・土質調査業では、ボーリング、現場試験、室内試験、解析、計測など、さまざまな技術を組み合わせて地盤を評価します。

地下の状態を完全に見ることはできません。それでも、限られた情報を丁寧に集め、地質の成り立ちを考え、将来の変化を予測します。

地質・土質調査業は、見えない地盤のリスクを明らかにし、安全な建設と災害に強い地域づくりを支える仕事です。

私たちが安心して暮らせる街の土台には、地面の下を読み解く専門技術が活用されているのです🗺️🪨✨

室内土質試験の技術

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~室内土質試験の技術~

 

地質・土質調査では、現場で地盤を調べるだけでなく、採取した土を試験室へ運び、さまざまな試験を行います。

見た目が似ている土でも、水を含んだときの性質、荷重を受けたときの変形、崩れにくさなどは異なります。

土の性質を感覚だけで判断することはできません。そこで、決められた方法で試料を測定し、数値として評価する室内土質試験が必要になります。

室内試験の結果は、建物の基礎設計、盛土の施工管理、斜面の安定計算、液状化判定、地盤改良方法の選定などに利用されます。

今回は、地質・土質調査業における代表的な室内土質試験の技術について紹介します😊

土の粒の大きさを調べる粒度試験🔍

土は、礫、砂、シルト、粘土など、大きさの異なる粒によって構成されています。

粒度試験では、土に含まれる粒の大きさと割合を調べます。

比較的大きな粒は、目の大きさが異なるふるいを重ね、土を通過させて分類します。

大きな粒は上のふるいに残り、小さな粒ほど下へ移動します。それぞれのふるいに残った土の重量を測定することで、粒径ごとの割合を求めます。

非常に細かいシルトや粘土は、ふるいだけでは分類できません。水中で粒が沈む速さを利用して測定する沈降分析などを行います💧

粒度分布を確認することで、土の水の通しやすさ、締まりやすさ、液状化しやすさなどを推定できます。

砂と礫が適度に混ざった土は、粒同士の隙間を小さな粒が埋めるため、締め固めやすい場合があります。

一方、粒の大きさがそろった砂は、地震時に液状化しやすい条件の一つになることがあります。

土に含まれる水分を測る含水比試験💧

土の性質は、含まれている水分によって大きく変化します。

乾燥した土は硬く見えても、水を含むと軟らかくなったり、滑りやすくなったりします。

含水比試験では、採取した土の重量を測定した後、乾燥炉で水分を蒸発させ、再び重量を測定します。

乾燥前後の重量差から、土に含まれていた水分量を計算します。

含水比は、盛土工事の締固め管理や軟弱地盤の評価に利用されます。

盛土材料は、水分が少なすぎると粒同士がうまく動かず、十分に締まりません。反対に水分が多すぎると、土の隙間に水が入り、締固めにくくなります。

最も締固めやすい水分量を把握し、施工時の散水や乾燥調整へ反映します🚜

試験中に試料の水分が蒸発すると、正しい含水比を測定できません。採取後は密閉容器へ入れ、速やかに測定する必要があります。

液性限界・塑性限界試験で粘土の性質を調べる👐

細かい粒を多く含む土は、水分量によって状態が大きく変化します。

水分が多いと液体のように流動し、水分が減ると粘土のように変形し、さらに乾燥すると固くなります。

液性限界・塑性限界試験は、土が液状から塑性状態へ変わる境界と、塑性状態から半固体状態へ変わる境界の水分量を調べる試験です。

液性限界試験では、土へ水を加えて練り、専用の試験器具を使って一定の状態になる含水比を求めます。

塑性限界試験では、土を細いひも状に伸ばし、一定の太さで崩れ始めるときの含水比を測定します。

この二つの値から求める塑性指数は、粘土の性質や水分変化に対する敏感さを評価するために使われます。

塑性指数が大きい土は、水分量の変化によって軟らかさや体積が変化しやすい傾向があります。

土を締め固める試験🚜

道路や造成地の盛土では、土を機械で締め固め、密度を高めます。

土の締まりやすさを確認するために行われるのが、突固めによる土の締固め試験です。

異なる水分量に調整した土を容器へ入れ、決められた重さのランマーを一定の高さから落として締め固めます。

試験後に土の密度を測定し、水分量と乾燥密度の関係をグラフにします📈

一般的に、水分量を増やすと土は締まりやすくなりますが、ある点を超えると、土の隙間に水が多くなりすぎて密度が低下します。

最も高い乾燥密度が得られる水分量を最適含水比と呼びます。

現場では、この試験で得た最大乾燥密度と最適含水比を基準として、盛土の締固め品質を管理します。

同じ土でも水分状態によって施工性が大きく変わるため、天候や保管方法にも注意が必要です🌧️

一軸圧縮試験で粘性土の強さを測る💪

一軸圧縮試験は、円柱状に成形した土の試料を上下から圧縮し、破壊するまでに耐えられる力を測定する試験です。

主に、形状を保てる粘性土などに対して行われます。

試料へ徐々に荷重を加え、荷重と変形量を記録します。

土が耐えられる最大の圧縮応力を一軸圧縮強さと呼び、地盤の強度を評価するために使用します。

試験後の試料がどのように崩れたかも観察します。斜めにせん断される場合や、全体が膨らむように変形する場合があります。

不撹乱試料を使う場合、採取や運搬の際に試料が乱れていると、本来の強さより低い値が出る可能性があります。

試料を成形する際にも、表面を滑らかにし、上下の面が平行になるように仕上げなければなりません。

室内試験は機械が自動で行う部分もありますが、試料づくりの丁寧さが結果を大きく左右します。

三軸圧縮試験で地中の状態を再現する🧪

地中の土は、上からの荷重だけでなく、周囲からも圧力を受けています。

三軸圧縮試験では、円柱状の土試料をゴム膜で覆い、周囲から圧力を加えた状態で上下方向へ圧縮します。

地中に近い応力状態を再現しながら、土の強度や変形特性を詳しく調べられる試験です。

排水を行いながら試験する方法、排水させずに試験する方法、圧密させてから試験する方法などがあります。

実際の工事で地盤へ荷重が加わる速さや、水が抜ける条件に合わせて試験方法を選びます。

盛土や斜面の安定計算、基礎地盤の評価などでは、土がどの程度の力で滑り始めるかを示すせん断強度が重要です。

三軸圧縮試験によって、粘着力や内部摩擦角など、安定計算に必要な値を求めます📊

圧密試験で長期的な沈下を予測する🏢

軟らかい粘土層の上に建物や盛土をつくると、すぐに沈下するだけでなく、長期間かけて少しずつ沈下することがあります。

粘土の中には水が含まれており、荷重を受けると水が徐々に外へ抜け、土の体積が小さくなります。この現象が圧密です。

圧密試験では、薄い円盤状に成形した土試料へ段階的に荷重を加え、時間とともにどの程度沈下するかを測定します。

結果から、最終的な沈下量や沈下に必要な時間を予測するための値を求めます。

建物の完成直後には問題がなくても、数年後に沈下が進む可能性があります。

事前に圧密特性を把握することで、地盤改良、杭基礎、盛土の事前載荷などの対策を検討できます。

測定には長い時間が必要になる場合があり、温度変化や振動の影響を抑えながら正確に記録する技術が必要です⏱️

試料管理が試験結果の信頼性を決める📦

室内土質試験では、試験機の精度だけでなく、試料の管理が非常に重要です。

採取した場所、深さ、日時、試料番号などを明確に記録し、取り違えを防ぎます。

土が乾燥しないように密閉し、振動や温度変化を避けて保管・運搬します。

不撹乱試料は、上下の向きが分からなくならないように表示します。地中で受けていた力の方向が試験結果に関係する場合があるからです。

試験室では、使用する測定器の点検や校正も必要です。はかり、変位計、荷重計などに誤差があると、すべての結果へ影響します。

数字の意味を読み解くことが重要🌟

室内土質試験では、さまざまな数値やグラフが得られます。

しかし、数値を出すこと自体が目的ではありません。

現場の地層、採取状態、地下水、構造物の種類などを考慮し、その値が設計や施工にどのような意味を持つかを判断する必要があります。

一つの試験結果だけで地盤全体を評価することはできません。

ボーリング調査、原位置試験、室内試験の結果を組み合わせ、地盤の性質を総合的に把握します。

地質・土質調査業における室内試験は、土の曖昧な性質を数値へ変換し、安全な設計や施工へつなげる技術です。

建物や道路の安全を支える計算の背景には、試験室で土と向き合い、丁寧に測定を続ける技術者の仕事があるのです🧪🪨✨

地盤の強さを測る

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~地盤の強さを測る~

 

地盤の強さや性質を調べる方法には、地下から土を採取して試験室で調べる方法と、現場にある地盤をそのまま測定する方法があります。

現場の地盤へ直接力を加えたり、地盤内の水圧や波の伝わり方を測定したりする試験を、原位置試験と呼びます。

土は、採取して地上へ運ぶときに状態が変化することがあります。そのため、自然な状態にある地盤を直接調べられる原位置試験は、地盤の性質を把握するうえで重要です。

建物の基礎設計、道路の盛土、地盤改良、液状化対策、斜面の安定検討など、目的によって使用する試験方法は異なります。

今回は、地質・土質調査業で行われる代表的な原位置試験と、その技術について紹介します😊

スウェーデン式サウンディング試験の技術🔩

比較的小規模な住宅などの地盤調査で広く使用されているのが、スクリューウエイト貫入試験です。以前はスウェーデン式サウンディング試験と呼ばれていました。

先端にスクリュー状の器具を取り付けたロッドへ荷重を加え、地盤へどの程度貫入するかを測定します。

自重だけでロッドが沈む場合は、軟らかい地盤である可能性があります。自重で沈まない場合は、ロッドを回転させながら地中へ進め、一定の深さまで貫入するために必要な回転数を記録します。

比較的コンパクトな機械で調査できるため、住宅地など狭い場所でも実施しやすいことが特徴です。

ただし、地中に礫やコンクリート片などがあると、硬い地盤へ到達したように見える場合があります。反対に、非常に軟らかい地盤では、試験値だけで土の種類を細かく判断することは困難です。

周辺の地形や地質、建築予定地の履歴などを合わせて評価する必要があります。

平板載荷試験で支持力を確認する🏗️

平板載荷試験は、地面に鋼製の平板を置き、段階的に荷重を加えながら沈下量を測定する試験です。

実際に地盤へ力を加えることで、その地盤がどの程度の荷重を支えられるかを確認します。

建物の基礎、道路、構造物の設置地盤、地盤改良後の品質確認などに利用されます。

試験では、油圧ジャッキを使って平板へ荷重を加えます。荷重を加えるためには、ジャッキの反力を受ける設備が必要です。

バックホウや大型車両を反力として使用する方法や、専用の反力設備を設ける方法があります。

荷重を加える際には、平板が傾かないように設置し、複数の変位計で沈下量を測定します。

地盤表面に凹凸があったり、平板と地盤の間に隙間があったりすると、正しい結果が得られません。地表面を平らに整え、薄い砂などを敷いて密着させることが重要です。

試験結果から、荷重と沈下量の関係を確認し、地盤の支持力や変形特性を評価します📊

現場密度試験で締固め状態を確認する🚜

道路の路床、盛土、造成地などでは、土を何層にも分けて敷きならし、ローラーなどで締め固めます。

締固めが不十分だと、完成後に沈下や段差が発生する可能性があります。

そこで、現場で締め固められた土の密度を測定し、計画した品質が確保されているかを確認します。

代表的な方法には、砂置換法があります。

地盤に小さな孔を掘り、取り出した土の重量を測定します。その孔へ密度が分かっている標準砂を流し込み、使用した砂の量から孔の体積を求めます。

土の重量と孔の体積から、現場の土の密度を計算します。

さらに土の含水比を測定し、乾燥密度を算出して、室内で求めた最大乾燥密度と比較します。

土は、水分が少なすぎても多すぎても十分に締まりません。最も締まりやすい水分量に近づけながら施工することが重要です💧

現場密度試験は、完成後には見えなくなる盛土の品質を確認するための大切な技術です。

コーン貫入試験で地盤を連続的に調べる📍

コーン貫入試験は、円すい形の先端を地盤へ押し込み、そのときに生じる抵抗を測定する試験です。

ボーリング調査では、一定の深さごとに試験や試料採取を行います。一方、コーン貫入試験では、地盤へ連続的に押し込むことで、深さ方向の変化を細かく把握できます。

先端抵抗、周面摩擦、間隙水圧などを測定できる装置があります。

砂質土と粘性土では抵抗の現れ方が異なるため、測定結果から土質を推定したり、支持力や液状化の可能性を評価したりします。

地層の薄い変化を捉えやすいことが利点です。

ただし、硬い礫層や岩盤では貫入できないことがあります。また、地盤へ押し込むための反力が必要です。

試験機を搭載した車両の重量を反力として利用したり、アンカーを地中へ設置したりします。

孔内水平載荷試験で変形しやすさを測る↔️

地盤や岩盤が、力を受けたときにどの程度変形するかを調べる試験として、孔内水平載荷試験があります。

ボーリング孔の中へ測定器を挿入し、孔の壁を水平方向に押し広げます。

加えた圧力と孔壁の変形量を測定することで、地盤の変形係数などを求めます。

橋脚の基礎、建物の杭、地下構造物、トンネルなどでは、地盤の強さだけでなく、荷重を受けたときにどれくらい変形するかを知ることが重要です。

地盤が大きく変形すると、構造物が沈下したり、杭に予想以上の力が加わったりする可能性があります。

正確な測定を行うには、ボーリング孔の壁をできるだけ乱さず、一定の直径で仕上げる必要があります。

孔の状態が悪いと、測定器と孔壁が正しく接触せず、結果に影響します。ボーリング作業と試験作業の両方に高い技術が求められます。

透水試験で水の通りやすさを調べる💧

地盤の中を水がどの程度通りやすいかを示す性質が透水性です。

砂や礫は比較的水を通しやすく、粘土は水を通しにくい傾向があります。

地盤の透水性は、地下掘削、地下水対策、ダム、堤防、トンネル、地盤改良などの工事計画に大きく関係します。

現場透水試験では、ボーリング孔や試験孔へ水を注入したり、孔内の水位を変化させたりして、水の流れ方を測定します。

水位がすぐに元へ戻る地盤は、水が通りやすい可能性があります。水位の変化が遅い場合は、水を通しにくい地盤と考えられます。

地下工事では、透水性の高い砂地盤を掘削すると、地下水が大量に流入する可能性があります。

事前に透水性を把握できれば、止水壁、薬液注入、揚水設備などの対策を計画できます🌊

弾性波探査で地盤内部を推定する📡

地盤へ振動を与え、その波が伝わる速度を測定することで、地下の状態を推定する方法があります。

地盤や岩盤の種類、硬さ、亀裂の状態によって、波の伝わる速度は変化します。

地表へ受振器を並べ、ハンマーなどで振動を発生させ、波が到達する時間を記録します。

測定結果を解析することで、地層の境界や岩盤の深さ、軟弱層の分布などを推定します。

ボーリング調査が一つの地点を縦方向に詳しく調べるのに対し、物理探査は広い範囲を面的に把握することに適しています。

ただし、測定結果は地下の状態を直接見たものではありません。周辺の騒音や振動、地形、地層の傾斜などの影響を受けます。

ボーリング調査の結果と組み合わせて解釈することで、地下構造をより正確に推定できます。

現場条件に合わせる判断力が重要🦺

原位置試験では、地盤の状態だけでなく、天候、作業スペース、周辺交通、地下埋設物などにも注意する必要があります。

住宅地では、騒音や振動を抑える配慮が求められます。道路上で調査する場合には、交通規制や作業員の安全確保が必要です。

地下には、水道管、ガス管、電気ケーブル、通信管などが埋設されていることがあります。

調査位置を決める前に、図面や探査機器を使って埋設物を確認しなければなりません。

斜面や河川付近では、機械の転倒や増水などの危険もあります。

試験方法を知っているだけでなく、現場条件に応じて安全な作業方法を組み立てることが、地質・土質調査技術者に必要な能力です。

現場で測る技術が構造物の安全を支える🌟

原位置試験は、自然な状態にある地盤へ直接働きかけ、その反応を測定する技術です。

支持力、沈下、密度、透水性、変形特性などを把握することで、構造物の設計や工事方法を具体的に検討できます。

試験機器が数値を表示しても、その値をそのまま使用するだけでは十分ではありません。

土質、地層、地下水、測定条件、周辺環境などを確認し、結果が何を意味するのかを判断する必要があります。

地質・土質調査業は、地盤の声を数値として読み取り、安全な建設工事へつなげる仕事です。

現場で一つひとつ積み重ねられた測定データが、建物、道路、橋梁、堤防などの安全を支えているのです📏🪨✨

ボーリング調査

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~ボーリング調査~

 

住宅、マンション、工場、橋梁、道路、トンネル、ダムなど、あらゆる構造物は地盤の上につくられています。完成した建物を見ると、柱や壁、屋根、舗装などに目が向きますが、それらを安全に支えているのは地面の下にある地盤です。

地表が硬く見えていても、地下には軟らかい粘土層、地下水を多く含む砂層、埋め戻された土、硬い岩盤など、さまざまな地層が存在します。地盤の状態を確認せずに構造物をつくると、完成後に沈下や傾き、ひび割れなどが発生する可能性があります。

そこで重要になるのが、地質・土質調査業です。地質・土質調査では、地下にどのような地層があり、どの程度の強さを持ち、地下水がどこに存在するのかを調べます。

今回は、地下の状態を直接確認する代表的な技術であるボーリング調査について紹介します😊

地面に孔を掘って地下の状態を確認する⛏️

ボーリング調査とは、専用の機械を使用して地面に細い孔を掘り、地下の土や岩石を採取する調査です。

地表からは確認できない地層を、実際に取り出した試料や掘削時の状況から調べます。

ボーリング調査に使用される機械には、掘削ロッドを回転させながら地中へ進めるボーリングマシンがあります。調査地点に機械を設置し、ロッドの先端に取り付けた掘削器具を回転させながら孔を掘り進めます。

掘削中には、孔の内部が崩れないように泥水を循環させたり、ケーシングと呼ばれる管を挿入したりします。

軟らかい砂質地盤では、掘削した孔の壁が崩れやすくなります。孔が崩れると、正しい深さまで調査できないだけでなく、異なる深さの土が混ざってしまう可能性があります。

地盤の状態に合わせて掘削方法や泥水の濃度、ケーシングの深さなどを調整することが、ボーリング技術者の腕の見せどころです🔧

土の種類を見分ける技術👀

採取された土は、色、粒の大きさ、硬さ、粘り、含まれている水分などを観察します。

土は大きく分けると、礫、砂、シルト、粘土などに分類されます。

礫は比較的大きな粒で構成され、砂は手で触るとざらざらしています。粘土は水分を含むと粘りが強くなり、細く伸ばせる性質があります。シルトは砂と粘土の中間的な粒の大きさを持っています。

同じ地域であっても、深さによって土質は変化します。地表付近は人工的に埋め戻された土で、その下に軟らかい粘土層、さらに深い場所に硬い砂礫層が存在することもあります。

技術者は、掘削中に採取した土を深さごとに並べ、地層の境界を記録します。この記録を柱状図として整理することで、地下の構造を縦方向に確認できるようになります📋

土の色や粒の大きさだけでなく、植物片、貝殻、火山灰などが含まれていないかも確認します。こうした情報は、その土地が過去にどのような環境だったのかを推定する手がかりになります。

標準貫入試験で地盤の硬さを調べる🔨

ボーリング調査と合わせて行われる代表的な試験が、標準貫入試験です。

標準貫入試験では、サンプラーと呼ばれる筒状の器具を孔の底へ設置し、一定の重さを持つハンマーを決められた高さから落下させます。

サンプラーを地盤へ一定の深さまで打ち込むために、ハンマーを何回落としたかを数えます。この打撃回数から得られる値がN値です。

N値が小さい地盤は比較的軟らかく、N値が大きい地盤は締まっている、あるいは硬いと判断するための目安になります。

ただし、N値だけで地盤の安全性を判断することはできません。

同じN値であっても、砂質土と粘性土では性質が異なります。地下水の状況や地層の厚さ、構造物の規模なども含めて総合的に評価する必要があります。

標準貫入試験で使用する機器の状態や打撃方法が不適切だと、測定結果にばらつきが生じます。ハンマーの落下高さ、ロッドの状態、孔底の清掃などを適切に管理することが重要です。

土を乱さずに採取するサンプリング技術🧪

地盤の詳しい強度や変形特性を調べるためには、地下から土を採取し、室内試験を行います。

しかし、土は採取する際に力を加えると、自然な状態が崩れてしまいます。地中では一定の圧力を受けていた土も、地上へ取り出すことで水分が抜けたり、構造が変化したりする可能性があります。

そこで、できるだけ地中にある状態を保ったまま採取する不撹乱試料のサンプリング技術が必要になります。

軟らかい粘性土では、薄い金属管をゆっくり押し込んで土を採取する方法などが用いられます。

採取後は、試料が乾燥したり振動で崩れたりしないように、両端を密閉して慎重に運搬します。

採取時のわずかな衝撃が、室内試験の結果に影響することもあります。サンプリングは見た目以上に繊細な技術です。

地下水位を調べることも重要💧

地盤調査では、土の種類や硬さだけでなく、地下水の位置も確認します。

地下水位が高い土地では、掘削工事中に水が流れ込んだり、砂が地下水と一緒に動いたりする可能性があります。

また、地震が発生した際には、地下水を多く含む緩い砂地盤で液状化が起こることがあります。

ボーリング孔を利用して地下水位を測定したり、観測井戸を設置して水位の変化を継続的に確認したりします。

地下水位は、雨の量、季節、周辺の河川、工事による揚水などによって変化します。一度測定した値だけではなく、必要に応じて長期間観測することが大切です🌧️

調査地点の選定にも技術が必要📍

広い建設予定地であっても、すべての場所をボーリングすることは現実的ではありません。

そこで、建物の配置、地形、過去の土地利用、周辺の地質資料などを確認し、地盤状態を把握しやすい調査地点を選びます。

傾斜地、盛土地、谷を埋めた土地などでは、少し場所が違うだけで地盤条件が大きく変わることがあります。

一か所の調査結果だけを敷地全体へ当てはめると、地盤の弱い部分を見落とす可能性があります。

複数地点の柱状図を比較し、地層がどのように広がっているかを推定することが重要です。

過去の航空写真、地形図、古地図などを確認し、昔は河川や水田、谷地形だった場所を把握することもあります🗺️

地質・土質調査は、現場で孔を掘るだけではありません。事前資料の収集、調査位置の計画、現場試験、試料観察、報告書作成までが一体となった仕事です。

地面の下を正しく知ることが安全につながる🌟

建物や道路の完成後、地盤を見ることはほとんどできません。しかし、構造物の安全性は、見えない地盤によって支えられています。

ボーリング調査によって、地層の種類、硬さ、支持層の深さ、地下水位などを把握すれば、適切な基礎形式や地盤改良方法を検討できます。

地盤の状態を正しく調べることは、工事費用を抑えることにもつながります。必要以上に大きな基礎を設けることを避けながら、安全に必要な性能を確保できるからです。

地質・土質調査業は、地面の下に隠された情報を技術によって読み取り、建設工事の安全な出発点をつくる仕事です。

私たちが安心して建物や道路を利用できる背景には、地下を一メートルずつ丁寧に調べる技術者たちの仕事があるのです🪨🔍✨