オフィシャルブログ

日別アーカイブ: 2026年7月13日

ボーリング調査

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~ボーリング調査~

 

住宅、マンション、工場、橋梁、道路、トンネル、ダムなど、あらゆる構造物は地盤の上につくられています。完成した建物を見ると、柱や壁、屋根、舗装などに目が向きますが、それらを安全に支えているのは地面の下にある地盤です。

地表が硬く見えていても、地下には軟らかい粘土層、地下水を多く含む砂層、埋め戻された土、硬い岩盤など、さまざまな地層が存在します。地盤の状態を確認せずに構造物をつくると、完成後に沈下や傾き、ひび割れなどが発生する可能性があります。

そこで重要になるのが、地質・土質調査業です。地質・土質調査では、地下にどのような地層があり、どの程度の強さを持ち、地下水がどこに存在するのかを調べます。

今回は、地下の状態を直接確認する代表的な技術であるボーリング調査について紹介します😊

地面に孔を掘って地下の状態を確認する⛏️

ボーリング調査とは、専用の機械を使用して地面に細い孔を掘り、地下の土や岩石を採取する調査です。

地表からは確認できない地層を、実際に取り出した試料や掘削時の状況から調べます。

ボーリング調査に使用される機械には、掘削ロッドを回転させながら地中へ進めるボーリングマシンがあります。調査地点に機械を設置し、ロッドの先端に取り付けた掘削器具を回転させながら孔を掘り進めます。

掘削中には、孔の内部が崩れないように泥水を循環させたり、ケーシングと呼ばれる管を挿入したりします。

軟らかい砂質地盤では、掘削した孔の壁が崩れやすくなります。孔が崩れると、正しい深さまで調査できないだけでなく、異なる深さの土が混ざってしまう可能性があります。

地盤の状態に合わせて掘削方法や泥水の濃度、ケーシングの深さなどを調整することが、ボーリング技術者の腕の見せどころです🔧

土の種類を見分ける技術👀

採取された土は、色、粒の大きさ、硬さ、粘り、含まれている水分などを観察します。

土は大きく分けると、礫、砂、シルト、粘土などに分類されます。

礫は比較的大きな粒で構成され、砂は手で触るとざらざらしています。粘土は水分を含むと粘りが強くなり、細く伸ばせる性質があります。シルトは砂と粘土の中間的な粒の大きさを持っています。

同じ地域であっても、深さによって土質は変化します。地表付近は人工的に埋め戻された土で、その下に軟らかい粘土層、さらに深い場所に硬い砂礫層が存在することもあります。

技術者は、掘削中に採取した土を深さごとに並べ、地層の境界を記録します。この記録を柱状図として整理することで、地下の構造を縦方向に確認できるようになります📋

土の色や粒の大きさだけでなく、植物片、貝殻、火山灰などが含まれていないかも確認します。こうした情報は、その土地が過去にどのような環境だったのかを推定する手がかりになります。

標準貫入試験で地盤の硬さを調べる🔨

ボーリング調査と合わせて行われる代表的な試験が、標準貫入試験です。

標準貫入試験では、サンプラーと呼ばれる筒状の器具を孔の底へ設置し、一定の重さを持つハンマーを決められた高さから落下させます。

サンプラーを地盤へ一定の深さまで打ち込むために、ハンマーを何回落としたかを数えます。この打撃回数から得られる値がN値です。

N値が小さい地盤は比較的軟らかく、N値が大きい地盤は締まっている、あるいは硬いと判断するための目安になります。

ただし、N値だけで地盤の安全性を判断することはできません。

同じN値であっても、砂質土と粘性土では性質が異なります。地下水の状況や地層の厚さ、構造物の規模なども含めて総合的に評価する必要があります。

標準貫入試験で使用する機器の状態や打撃方法が不適切だと、測定結果にばらつきが生じます。ハンマーの落下高さ、ロッドの状態、孔底の清掃などを適切に管理することが重要です。

土を乱さずに採取するサンプリング技術🧪

地盤の詳しい強度や変形特性を調べるためには、地下から土を採取し、室内試験を行います。

しかし、土は採取する際に力を加えると、自然な状態が崩れてしまいます。地中では一定の圧力を受けていた土も、地上へ取り出すことで水分が抜けたり、構造が変化したりする可能性があります。

そこで、できるだけ地中にある状態を保ったまま採取する不撹乱試料のサンプリング技術が必要になります。

軟らかい粘性土では、薄い金属管をゆっくり押し込んで土を採取する方法などが用いられます。

採取後は、試料が乾燥したり振動で崩れたりしないように、両端を密閉して慎重に運搬します。

採取時のわずかな衝撃が、室内試験の結果に影響することもあります。サンプリングは見た目以上に繊細な技術です。

地下水位を調べることも重要💧

地盤調査では、土の種類や硬さだけでなく、地下水の位置も確認します。

地下水位が高い土地では、掘削工事中に水が流れ込んだり、砂が地下水と一緒に動いたりする可能性があります。

また、地震が発生した際には、地下水を多く含む緩い砂地盤で液状化が起こることがあります。

ボーリング孔を利用して地下水位を測定したり、観測井戸を設置して水位の変化を継続的に確認したりします。

地下水位は、雨の量、季節、周辺の河川、工事による揚水などによって変化します。一度測定した値だけではなく、必要に応じて長期間観測することが大切です🌧️

調査地点の選定にも技術が必要📍

広い建設予定地であっても、すべての場所をボーリングすることは現実的ではありません。

そこで、建物の配置、地形、過去の土地利用、周辺の地質資料などを確認し、地盤状態を把握しやすい調査地点を選びます。

傾斜地、盛土地、谷を埋めた土地などでは、少し場所が違うだけで地盤条件が大きく変わることがあります。

一か所の調査結果だけを敷地全体へ当てはめると、地盤の弱い部分を見落とす可能性があります。

複数地点の柱状図を比較し、地層がどのように広がっているかを推定することが重要です。

過去の航空写真、地形図、古地図などを確認し、昔は河川や水田、谷地形だった場所を把握することもあります🗺️

地質・土質調査は、現場で孔を掘るだけではありません。事前資料の収集、調査位置の計画、現場試験、試料観察、報告書作成までが一体となった仕事です。

地面の下を正しく知ることが安全につながる🌟

建物や道路の完成後、地盤を見ることはほとんどできません。しかし、構造物の安全性は、見えない地盤によって支えられています。

ボーリング調査によって、地層の種類、硬さ、支持層の深さ、地下水位などを把握すれば、適切な基礎形式や地盤改良方法を検討できます。

地盤の状態を正しく調べることは、工事費用を抑えることにもつながります。必要以上に大きな基礎を設けることを避けながら、安全に必要な性能を確保できるからです。

地質・土質調査業は、地面の下に隠された情報を技術によって読み取り、建設工事の安全な出発点をつくる仕事です。

私たちが安心して建物や道路を利用できる背景には、地下を一メートルずつ丁寧に調べる技術者たちの仕事があるのです🪨🔍✨