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日別アーカイブ: 2026年7月17日

地盤の強さを測る

皆さんこんにちは!

株式会社サカジオです。

 

~地盤の強さを測る~

 

地盤の強さや性質を調べる方法には、地下から土を採取して試験室で調べる方法と、現場にある地盤をそのまま測定する方法があります。

現場の地盤へ直接力を加えたり、地盤内の水圧や波の伝わり方を測定したりする試験を、原位置試験と呼びます。

土は、採取して地上へ運ぶときに状態が変化することがあります。そのため、自然な状態にある地盤を直接調べられる原位置試験は、地盤の性質を把握するうえで重要です。

建物の基礎設計、道路の盛土、地盤改良、液状化対策、斜面の安定検討など、目的によって使用する試験方法は異なります。

今回は、地質・土質調査業で行われる代表的な原位置試験と、その技術について紹介します😊

スウェーデン式サウンディング試験の技術🔩

比較的小規模な住宅などの地盤調査で広く使用されているのが、スクリューウエイト貫入試験です。以前はスウェーデン式サウンディング試験と呼ばれていました。

先端にスクリュー状の器具を取り付けたロッドへ荷重を加え、地盤へどの程度貫入するかを測定します。

自重だけでロッドが沈む場合は、軟らかい地盤である可能性があります。自重で沈まない場合は、ロッドを回転させながら地中へ進め、一定の深さまで貫入するために必要な回転数を記録します。

比較的コンパクトな機械で調査できるため、住宅地など狭い場所でも実施しやすいことが特徴です。

ただし、地中に礫やコンクリート片などがあると、硬い地盤へ到達したように見える場合があります。反対に、非常に軟らかい地盤では、試験値だけで土の種類を細かく判断することは困難です。

周辺の地形や地質、建築予定地の履歴などを合わせて評価する必要があります。

平板載荷試験で支持力を確認する🏗️

平板載荷試験は、地面に鋼製の平板を置き、段階的に荷重を加えながら沈下量を測定する試験です。

実際に地盤へ力を加えることで、その地盤がどの程度の荷重を支えられるかを確認します。

建物の基礎、道路、構造物の設置地盤、地盤改良後の品質確認などに利用されます。

試験では、油圧ジャッキを使って平板へ荷重を加えます。荷重を加えるためには、ジャッキの反力を受ける設備が必要です。

バックホウや大型車両を反力として使用する方法や、専用の反力設備を設ける方法があります。

荷重を加える際には、平板が傾かないように設置し、複数の変位計で沈下量を測定します。

地盤表面に凹凸があったり、平板と地盤の間に隙間があったりすると、正しい結果が得られません。地表面を平らに整え、薄い砂などを敷いて密着させることが重要です。

試験結果から、荷重と沈下量の関係を確認し、地盤の支持力や変形特性を評価します📊

現場密度試験で締固め状態を確認する🚜

道路の路床、盛土、造成地などでは、土を何層にも分けて敷きならし、ローラーなどで締め固めます。

締固めが不十分だと、完成後に沈下や段差が発生する可能性があります。

そこで、現場で締め固められた土の密度を測定し、計画した品質が確保されているかを確認します。

代表的な方法には、砂置換法があります。

地盤に小さな孔を掘り、取り出した土の重量を測定します。その孔へ密度が分かっている標準砂を流し込み、使用した砂の量から孔の体積を求めます。

土の重量と孔の体積から、現場の土の密度を計算します。

さらに土の含水比を測定し、乾燥密度を算出して、室内で求めた最大乾燥密度と比較します。

土は、水分が少なすぎても多すぎても十分に締まりません。最も締まりやすい水分量に近づけながら施工することが重要です💧

現場密度試験は、完成後には見えなくなる盛土の品質を確認するための大切な技術です。

コーン貫入試験で地盤を連続的に調べる📍

コーン貫入試験は、円すい形の先端を地盤へ押し込み、そのときに生じる抵抗を測定する試験です。

ボーリング調査では、一定の深さごとに試験や試料採取を行います。一方、コーン貫入試験では、地盤へ連続的に押し込むことで、深さ方向の変化を細かく把握できます。

先端抵抗、周面摩擦、間隙水圧などを測定できる装置があります。

砂質土と粘性土では抵抗の現れ方が異なるため、測定結果から土質を推定したり、支持力や液状化の可能性を評価したりします。

地層の薄い変化を捉えやすいことが利点です。

ただし、硬い礫層や岩盤では貫入できないことがあります。また、地盤へ押し込むための反力が必要です。

試験機を搭載した車両の重量を反力として利用したり、アンカーを地中へ設置したりします。

孔内水平載荷試験で変形しやすさを測る↔️

地盤や岩盤が、力を受けたときにどの程度変形するかを調べる試験として、孔内水平載荷試験があります。

ボーリング孔の中へ測定器を挿入し、孔の壁を水平方向に押し広げます。

加えた圧力と孔壁の変形量を測定することで、地盤の変形係数などを求めます。

橋脚の基礎、建物の杭、地下構造物、トンネルなどでは、地盤の強さだけでなく、荷重を受けたときにどれくらい変形するかを知ることが重要です。

地盤が大きく変形すると、構造物が沈下したり、杭に予想以上の力が加わったりする可能性があります。

正確な測定を行うには、ボーリング孔の壁をできるだけ乱さず、一定の直径で仕上げる必要があります。

孔の状態が悪いと、測定器と孔壁が正しく接触せず、結果に影響します。ボーリング作業と試験作業の両方に高い技術が求められます。

透水試験で水の通りやすさを調べる💧

地盤の中を水がどの程度通りやすいかを示す性質が透水性です。

砂や礫は比較的水を通しやすく、粘土は水を通しにくい傾向があります。

地盤の透水性は、地下掘削、地下水対策、ダム、堤防、トンネル、地盤改良などの工事計画に大きく関係します。

現場透水試験では、ボーリング孔や試験孔へ水を注入したり、孔内の水位を変化させたりして、水の流れ方を測定します。

水位がすぐに元へ戻る地盤は、水が通りやすい可能性があります。水位の変化が遅い場合は、水を通しにくい地盤と考えられます。

地下工事では、透水性の高い砂地盤を掘削すると、地下水が大量に流入する可能性があります。

事前に透水性を把握できれば、止水壁、薬液注入、揚水設備などの対策を計画できます🌊

弾性波探査で地盤内部を推定する📡

地盤へ振動を与え、その波が伝わる速度を測定することで、地下の状態を推定する方法があります。

地盤や岩盤の種類、硬さ、亀裂の状態によって、波の伝わる速度は変化します。

地表へ受振器を並べ、ハンマーなどで振動を発生させ、波が到達する時間を記録します。

測定結果を解析することで、地層の境界や岩盤の深さ、軟弱層の分布などを推定します。

ボーリング調査が一つの地点を縦方向に詳しく調べるのに対し、物理探査は広い範囲を面的に把握することに適しています。

ただし、測定結果は地下の状態を直接見たものではありません。周辺の騒音や振動、地形、地層の傾斜などの影響を受けます。

ボーリング調査の結果と組み合わせて解釈することで、地下構造をより正確に推定できます。

現場条件に合わせる判断力が重要🦺

原位置試験では、地盤の状態だけでなく、天候、作業スペース、周辺交通、地下埋設物などにも注意する必要があります。

住宅地では、騒音や振動を抑える配慮が求められます。道路上で調査する場合には、交通規制や作業員の安全確保が必要です。

地下には、水道管、ガス管、電気ケーブル、通信管などが埋設されていることがあります。

調査位置を決める前に、図面や探査機器を使って埋設物を確認しなければなりません。

斜面や河川付近では、機械の転倒や増水などの危険もあります。

試験方法を知っているだけでなく、現場条件に応じて安全な作業方法を組み立てることが、地質・土質調査技術者に必要な能力です。

現場で測る技術が構造物の安全を支える🌟

原位置試験は、自然な状態にある地盤へ直接働きかけ、その反応を測定する技術です。

支持力、沈下、密度、透水性、変形特性などを把握することで、構造物の設計や工事方法を具体的に検討できます。

試験機器が数値を表示しても、その値をそのまま使用するだけでは十分ではありません。

土質、地層、地下水、測定条件、周辺環境などを確認し、結果が何を意味するのかを判断する必要があります。

地質・土質調査業は、地盤の声を数値として読み取り、安全な建設工事へつなげる仕事です。

現場で一つひとつ積み重ねられた測定データが、建物、道路、橋梁、堤防などの安全を支えているのです📏🪨✨